【質問です】
最近、高LTVだったけど離脱してしまうお客様が多くなってきていませんか?
もし答えが「Yes」なら、是非最後までお読みください。
具体的な離脱防止策としてお役に立てるかと思います。
本記事の内容
「離脱候補者」と「ロイヤルカスタマー」を特定する
ロイヤルカスタマーとは、企業や商品に高い愛着を持ち、継続的に商品やサービスを利用しているお客様を示します。
高LTVの優良顧客が皆ロイヤルカスタマーとは限りません。
- お客様の中で誰がロイヤルカスタマーなのか?
- 誰が離脱候補者なのか?
まずはここを特定させましょう。
お客様をNPS( 商品への愛着や信頼度 )とLTV( 取引期間中の利益額)の2つの指標で区分すると、お客様を6つに分類できます。
なお、自社のお客様を区分する方法について、こちらの記事で詳しくまとめています。
具体的な手法を知りたい方は、ぜひご覧ください。
LTV / NPS | 批判者 | 中立者 | 推薦者 |
高LTV | 離脱候補者 | ロイヤルカスタマー候補者 | ロイヤルカスタマー |
低LTV | 非協力者 | 無関心 | 広報担当者 |
6つに分類した中で、
- 継続的な利用があり、高LTVである
- 他人へ商品をおすすめしてくれる
上記を満たすお客様がロイヤルカスタマーと定義できるでしょう。
一方で、継続的な利用があっても、他人へ商品をおすすめしない「離脱候補者」の存在が気になりますよね。
- なぜ継続的に商品を利用していただいているのに、ファンになってもらえないのか?
- どうやったら他人へおすすめしたくなるのか?
離脱候補者への対策について、次の章で解説していきます。
離脱候補者をロイヤルカスタマーに導く3ステップ
離脱候補者に対して、どのようなアプローチをとればロイヤルカスタマーに導けるのでしょうか。
ロイヤルカスタマーに導くための3つのステップは、
- 自社の付加価値を再認識する
- 自社の付加価値を再認識する
- 大事なお客様であることを伝える
順番に解説します。
自社の付加価値を再認識する
自社が提供する付加価値と、離脱候補者が商品を購入している理由を比較してみましょう。
たとえば、ウォーターサーバーを販売しているA社で考えてみると、
A社と離脱候補者の間には、大きな認識相違があるとわかるでしょう。
また、離脱候補者が感じている付加価値は、他社に置き換えられる可能性が高いものばかりです。
より安価で簡単な手続きで変更ができる他社が販促をかけてきた場合、離脱される可能性があります。
つまり、お客様がA社を利用し続ける動機となる、本質的なベネフィットが提案できていないのが課題と言えるでしょう。
ベネフィットとは、お客様にとって将来的な満足や利益を意味する言葉です。
タッチポイントごとに顧客体験を設計する
それでは、お客様が利用し続けるための本質的なベネフィットを、どのように提案すれば良いでしょうか?
実地すべきは、タッチポイントにおける顧客体験の設計です。
タッチポイントとは、お客様が商品に触れる機会を示す言葉です。
たとえば、
- 路上での看板やネット上の広告
- 店舗の外観や店内の装飾
- 店員との会話
- 商品のパッケージや同梱物
- メールやLINE、電話でのやりとり
- HPのデザインや口コミ
このように、お客様と商品が接する全ての機会がタッチポイントです。
タッチポイントごとに、お客様にどのようなイメージを持ってもらうかを事前に設計しておくと良いでしょう。
具体的に、先ほど出てきたウォーターサーバーのA社で考えてみましょう。
まずは、離脱候補者が商品と接するタッチポイントを洗い出してみます。
離脱候補者とA社においては、タッチポイントが3箇所あることがわかります。
その後、タッチポイントごとにお客様へのアプローチ方法を検討しましょう。
LINEを使ったアプローチ
- 配送日時を迅速に確定させる
- アンケート機能を使い、不満や異なるニーズを吸い上げる
- メッセージで、ウォーターサーバーを使い続けたベネフィットを訴求する
- リッチメニューを表示させ、富士山の採水状況やストーリーなどのコンテンツにリーチできるようにする
- シナリオメールを作成し、定期配信を行う
同梱物によるアプローチ
- ウォーターサーバーを利用しているお客様の声を紹介する
- 不調時の対応方法や日々のメンテナンスなどを解説する
- LINEの友達登録を促す2次元バーコードを掲載する
外観デザインによるアプローチ
- 部屋のインテリアと調和するデザインが醸し出す雰囲気
- Instagramに投稿しても恥ずかしくないデザイン
- ウォーターサーバーを使っている優越感
お客様にどのような印象を持っていただきたいのか(=顧客体験)を設計しましょう。
大事なお客様であることを伝える
離脱候補者が商品に対してより強い愛情や信頼を抱くように、大事なお客様であることを伝えていきましょう。
なぜならば、商品を継続的に利用し、他人におすすめしたくなるきっかけを作るためです。
1人1人のお客様に対して接客をかけ、お客様と接客をするスタッフ、もしくはブランドとの紐付けを強固にする必要があります。
先ほどのウォーターサーバーの例で示すと、離脱候補者に対して以下のようなことを伝えましょう。
- 1年以上継続していただけるお客様が他にも多く存在する
- ペットボトルの水を購入した場合と比較して、◯円お得と計算できる
- これまで利用してきた水の総量は◯Lであり、これは◯◯に相当する
- 継続したことは良い選択であり、今後も続ける価値がある
- お客様の大切な友人や知人にも知らせてあげて欲しい
- ウォーターサーバーを継続してきたことにフォーカスし、お客様の行動を承認する。
- 経済的な観点や使用量を数値化することで、より明確にこれまでの実績を認識してもらう。
- 継続してきたことが良い選択であり、今後も続ける価値があることを伝え、行動を強化させる。
離脱候補者へ向けたシナリオメールの事例
ここで、具体的なシナリオメールを解説します。実施内容は、以下の3つです。
- 配信タイミングの設定
- ゴールと期待する行動の設定
- シナリオメールの作成
順番に解説します。
配信タイミングの設定
離脱候補者にアプローチするタイミングとして有効なのは、記念日でのアプローチです。
たとえば、
- 定期購入を申し込んだ記念日
- 初めて商品が届いた記念日
- 商品の感想を教えていただいた記念日
このように、お客様のアクションを元に記念日を設定すると良いでしょう。
記念日を軸としてシナリオメールを作成、配信していきます。
期待する行動の設定
シナリオメールをお客様に読んでいただいた後に、どのような行動をとって欲しいかを明確にしましょう。
たとえば、シナリオメール読了後に期待する行動として、
- 定期購入を継続していただく
- 商品に愛着を持ってもらう
- 他のお客様にSNSや口コミの紹介を通じて広めてもらう
上記のように、期待する行動を明確にします。
そして、お客様へシナリオメールを通じて具体的な行動を促していきましょう。
シナリオメールの作成
離脱候補者の課題は、継続的な利用をしているものの、商品に対して強い愛着や信頼を抱いていない点です。
そこで、まずはお客様に商品を好きになってもらうことから開始し、最終的にはSNSや口コミを通じて広めてもらうことを目指します。
具体的に、ウォーターサーバーの事例で解説してみましょう。
シナリオメール1. 商品を好きになってもらう
まずはウォーターサーバーを好きになってもらうように仕向けていきましょう。
ポイントは以下の3点です。
- 過去と現在を比較する
- ベネフィットを得ていることを認識させる
- 商品に愛着が湧くように情報を伝える
シナリオメール2. 商品を広めてもらう
次に、ウォーターサーバーを広めてもらうように、シナリオメールを呼びかけましょう。
- 大切な方へお知らせしてほしいと具体的な行動を呼びかける
- 必要に応じて、紹介者への特典をつける
このような形で作成すると良いでしょう。具体的なメール文を紹介します。
まとめ
本記事では、優良顧客とロイヤルカスタマーの違いを認識し、その中でも離脱候補者と呼ばれる顧客層へのアプローチ方法を解説しました。
離脱候補者は継続的に利用してくれていますが、商品に対する愛着が低い顧客層を示します。
そのため離脱候補者をロイヤルカスタマーへ引き上げるために、
- 自社の付加価値を再認識する
- タッチポイントごとに顧客体験を設計する
- シナリオメールを送付する
この3つのステップを解説しました。
ぜひ自分たちのビジネスに取り入れていただき、ロイヤルカスタマーに引き上げる動きを加速させるお手伝いができれば幸いです。
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