シニア向けLINEマーケティングにおける7つの注意点

LINE公式アカウント

前回の記事では、シニアがどのようにネットを活用しているのかを解説しました。
その上で、LINEを使ったデジタルマーケティングの重要性について説明しています。

シニア向けの商品やサービスを扱っている方には必見の記事ですので、まだご覧になっていない方はこちらの記事からご覧ください。

本記事では、シニア向けLINEマーケティングにおける7つの注意点を解説します。
シニアがLINEを通じたやりとりで、どのような点で困り、どこで心が動くのか。
機械的にLINEを配信するのではなく、シニアの心に寄り添ったLINEを送るにはどうしたら良いのかを学んでいきましょう。

 

2022年の1月時点で日本の65歳以上のシニア世代の割合は、28.8%。つまり、日本の3人に1人はシニア世代です。

これからさらに高齢化社会が進んでくる市場において、シニア向けのLINEマーケティングは必須ですので、ぜひ本記事で学んでいきましょう。

 

シニアを正しく捉える

そもそもシニアとはどの年齢を示すのでしょうか?

  • 総務省は65歳以上を高齢者と定義
  • 国連の世界保健機関(WHO)は、65歳以上の人のことを高齢者と定義

いずれも65歳以上を高齢者と定義していることから、シニアとは65歳を示すと言えるでしょう。

それでは、今のシニア世代をどのように捉えれば良いのでしょうか?

ポイントは2つあります。

  1. シニアへの思い込みや先入観を捨てる
  2. シニアをひとまとめにしない

シニアを一昔前の「お年寄り」のようなイメージと思っている人は要注意です。

現状のシニアはどのような世代なのか、詳しく見ていきましょう。

シニアへの思い込みや先入観を捨てる

シニアへの思い込みや先入観を捨てましょう。

このようにシニアを思っていませんか?
  • シニアはガラケー中心でスマホを持っていない
  • シニアはインターネットを見ない
  • シニアはLINEなんてやっていない

 

しかし実情は、

  • 65歳以上でスマホを持っている人は74.2%
  • 60代でインターネットを利用する人は82.7%
  • 60代で91.0%がLINEを使っている

この数値が今のシニア世代を物語っています。

多くのシニアがスマホでインターネットやLINEを見る時代なのです。

そのため、シニアに対する思い込みや先入観を捨て、事実を客観的に捉えましょう。
なお、シニア世代のネット事情については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ご覧ください。

シニアをひとまとめにしない

シニアと言っても60代と80代では年齢に20歳の開きがあります。
また、経済環境や健康面で見ても、大きな違いがあるでしょう。

そこで、自社が対象とするシニアを下記のような分類で区分けしてみましょう。

  • 仕事をしているのか、引退しているのか
  • 自由に使えるお金がある程度あるのかどうか
  • 定期的な収入があるか否か
  • 介護を受けているのか否か

これらに当てはめて見ると、

  1. 今でも仕事を現役としてバリバリこなすシニア
  2. 貯蓄を使って悠々自適に暮らすシニア
  3. 自由に使えるお金は少ないが趣味に生きるシニア
  4. 介護や通院をしながらリハビリをこなすシニア

条件を組み合わせることによって、様々なシニア像が見えてきます。

シニアという一括りではなく、より細かく区分けすることが大切です。
そして、自社がターゲットとすべきシニアはどのような人なのかを、具体的に捉えると良いでしょう。

 

シニア向けLINEコンテンツにおける7つの注意点

シニア向けにLINEコンテンツを作成する上で、注意すべきポイントは7つあります。

  1. 簡潔な自己紹介を記載する
  2. 具体的な行動を明記する
  3. 文字の大きさに注意する
  4. よくある質問・問い合わせを明記する
  5. 写真や動画を充実させる
  6. 締め切りを焦らせない
  7. 問いかけやアンケートを利用する

 

本記事では、友だち登録後の初回コンテンツに特化して解説します。

友だち登録してくれたシニアに対して、最初のアプローチ次第で大きく結果が変わってきますので、しっかり学んでいきましょう。

簡潔な自己紹介を記載する

LINEで友だち登録後に配信されるコンテンツにおいて、簡潔に自己紹介を記載しましょう。

理由はシニアの不安を払拭し、より興味を持ってもらうためです。

実際にリアルで人と会う場合、まずは名を名乗り、簡単に自己紹介をしますよね。

これはLINEでも同じです。
特にシニア世代では、より親密なコミュニケーションを好む傾向があります。

友だち登録をした人(会社)が、自分が思っていた人と一致していることを認識してもらうためにも、最初に配信するコンテンツで自己紹介をしておきましょう。

自己紹介の内容
  1. アカウント名(会社名)
  2. 提供する情報の概要
  3. どのような想いで配信するのか

これらを簡潔に伝えると良いでしょう。

具体的な行動を明記する

友だち登録後に配信するコンテンツに、シニアに動いてもらいたい具体的な行動を明記しましょう。

理由は、友だち登録後がもっとも開封率と読了率が高い時期なため、このタイミングで狙っていた行動に誘導するのが効果的だからです。

LINE公式アカウントを開設した目的は、なんだったでしょうか?

たとえば、

  • ショッピングサイトへの送客
  • アンケートへの回答
  • 資料請求の申し込み

上記のような行動をねらい、シニアの身近に存在するLINEを通じてアプローチし始めたのが、LINE公式アカウントを開設した目的だったはずです。

友だち登録直後は興味関心が高く、開封率と読了率が高い状態です。
初回コンテンツで自己紹介を記載した後に、ショッピングサイトやアンケートなどに誘導しましょう。

なお、誘導の仕方としては、限定感を出すのが効果的です。

限定感の例
  • 登録者の名前(アカウント名)での呼びかけ
  • LINE友だちや登録者限定と記載する
  • 友だち登録してから◯日以内限定

このように、友だち登録者に対して限定のご案内をしていると表記しましょう。

シニアにとっては、友だち登録が正しくできているのか。
そして、友だち登録をしたことがよかったのか、一抹の不安があるものです。

それに対し、友だち登録でトクをしたと思ってもらい、継続して友だちでいることのメリットを実感してもらうことが重要です。

文字の大きさに注意する

シニア世代ではスマホで文字サイズを大きく設定している事が多いです。

そのため、配信するコンテンツの文字の大きさに注意が必要です。

具体的にはスマホの端末設定を「大」以上にしている事が多く、その上でLINEトーク設定でも文字サイズを変更できるため、組み合わせ次第で、1行に表示される文字数は大きく異なります。
※iOSやandroidなどOSの違いでも表示文字数は変化します。

そのため、1行あたりに表示される文字数が、一般向けのLINEメッセージよりも、少なく表示される前提でコンテンツを配信する必要があります。

 

具体的に、フォントサイズに応じた1行あたりに表示される文字数を比較してみると、下記のようになります。

Android端末のフォントサイズ設定が「大」の場合で検証

LINEトークサイズ設定 1行あたりのLINE文字数
13文字
10文字
7文字
特大 6文字

ただし、端末設定を大きくしている場合、LINEトーク設定も拡大表示しているケースは少ないと思われます。

結論としては、1行あたり10文字以下を意識してコンテンツを作成することで、シニア世代向けの端末設定でも、読みやすい文章になるでしょう。

 

よくある質問・問い合わせを明記する

よくある質問への回答や、問い合わせ先を、友だち登録後の初回コンテンツや、リッチメニューに常時表記させると良いでしょう。

理由は、離脱を防ぐためです。

本記事では、離脱の意味を下記のように示します。

  • 友だち登録の解除
  • LINEのブロック
  • 開封率の低下

シニアが離脱をする一番の理由は、操作方法がわからず、面倒になってしまうからです。

せっかく友だち登録をしても、

【離脱原因】
  • 自分が求めている情報にたどり着けない
  • 登録方法がわからない
  • わからないことを、聞ける人がいない

このような理由で困ってしまい、ついには離脱してしまうのです。

そこで、初回コンテンツやリッチメニューに、

【対策】
  • よくある質問と回答
  • 困った時の問い合わせメールアドレス
  • チャットによる問い合わせ対応

このようなコンテンツを入れると良いでしょう。

特にチャットは、シニアに困りごとを選択肢の中から選んでもらうことで、ある程度、自動応答で対応できるでしょう。

人的リソースによる対応をする前に、よくある質問は自動応答で対応しつつ、特異なケースに関しては人で対応すると運用側として効率的でしょう。

写真や動画を充実させる

写真や動画を充実させ、LINEで配信するコンテンツを充実させましょう。

理由は、写真や動画は直感的に内容が伝わるコンテンツだからです。

初回コンテンツで自己紹介を入れる理由と同じですが、シニアの不安を払拭し、より興味を持ってもらうために写真や動画は有効です。

たとえば、商品の生産工程などのプロセスを公開することで、商品や生産者への信用を高めつつ、安心や信頼感も醸成できるでしょう。

 

写真や動画でプロセスを公開するメリット
  1. どのような想いで取り組んでいるかを伝えられる
  2. セールスポイントを熱く伝えられる
  3. お店の雰囲気や店長の人柄を伝えられる

このように、テキストだけでは伝えにくい情報を、写真や動画であれば瞬時に届けられるのです。

運営側とすれば当たり前の生産工程であっても、初めてみるお客様からすれば興味深い内容です。
公開できる範囲で良いので、コンテンツとしてリリースしてみましょう。

締め切りを焦らせない

シニアに対して、過剰な煽りや焦りを感じさせるコンテンツを送っていませんか?

【NGコンテンツ】
  • 購入や申し込みの期限を設け、締め切りが迫っていることを強調する
  • 煽るような表現で焦りを感じさせ、決断を迫る

瞬間的には転換率が高まるかもしれませんが、毎回締め切り間近と訴求されると、シニア層は疲れてしまうでしょう。

シニア向けのLINEコンテンツは、信頼関係の醸成がもっとも重要です。
そのため、本当の友だちのように親身になって相談にのり、情報を提供し、会話することが大切です。

 

期限があっても、

  • 登録や申請の方法を正しく理解されているか
  • うまく登録できない場合の参照先はあるか
  • 締め切り延長などの柔軟な対応ができないか

シニアをお客様とするならば、他の年齢層とは違った対応が必要です。しっかりサポートするようにしましょう。

問いかけやアンケートを利用する

問いかけやアンケートを利用し、シニアと企業側が双方向で情報交換ができるコンテンツを作りましょう。

理由は、シニアがLINEに求めていることは、コミュニケーションだからです。

配信するコンテンツが、

  • 商品やサービスの紹介
  • 割引やクーポン発行の情報

このような情報ばかりになっていませんか?

もちろん商品の紹介やお得な情報を流すことは重要です。
しかし、そればかりでは継続的にLINEを読んでもらえなくなるかもしれません。

シニアがLINEを利用し始めた理由は、家族や知人とのコミュニケーションのためです。

  • 遠くに住む孫と会話をするため
  • 出かけている家族と連絡を取るため
  • 友人や知人と連絡をするため

それぞれ、コミュニケーションを取るための手段として、LINEを使っています。

そのため、企業から発信するLINEコンテンツも、シニアとコミュニケーションを取ることを念頭に置いて設計すると良いでしょう。

たとえば、

  • カルーセル形式でアンケートを実施
  • 直近の困りごとを選択式で選んでもらう
  • 問いかけるような口調で文章を作成する

 

このように、シニアの身近にいるような立ち位置でコンテンツを作成し、一緒に悩みを解決できるパートナーとして、位置付けてもらえると良いでしょう。

 

まとめ

本記事では、シニア向けにLINEマーケティングを行うときに注意すべき7つのポイントについて解説しました。

7つの注意ポイント
  1. 簡潔な自己紹介を記載する
  2. 具体的な行動を明記する
  3. 文字の大きさに注意する
  4. よくある質問・問い合わせを明記する
  5. 写真や動画を充実させる
  6. 締め切りを焦らせない
  7. 問いかけやアンケートを利用する

 

これらを網羅したコンテンツを作ることで、シニアが継続的にLINEを読んでくれるようになり、LINE公式アカウントを開設した当初の目的を達成できるでしょう。

 

LINEコンテンツは安心と信頼を築くための足がかりです。
あなたのお店がどのような想いでサービスを開始し、何をシニアに提供したいのか。 その想いをLINEコンテンツで発信していきましょう。

 

5つの注意点を留意したコンテンツであれば、きっとその想いはシニアに届くはずです。

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